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織りなされていく関係

日が出ている間はわりと暖かいですが、お昼を過ぎお日様が木に隠れ始めると肌寒さを感じました。子どもたちの身体も徐々に寒さに慣れていきつつも、体力を消耗していく時季になっていくなぁ…と感じました。

久々のお母さん当番!森の静けさ、落ち葉がひらひら落ちる不規則で動的な美しさ、いくら探しても見つからなかったバッタが数分後に目の前に自らひょっこり現れてくる不意の出会い…。あ〜そうだそうだ、これが森だ〜とからだが思い出していく感覚でした。

年中IとS、年長Sくんは朝の会の前からトカゲ・カエル用のジェットコースターづくり。楽しそうな3人。特にIの嬉しそうな顔が印象的で。以前Iのお母さんまゆまゆが「なんでお母さんを選んで生まれてきたの?」と聞くと「SとSくんに会うため」と答えた…という話を思い出して、なんだか感慨深かった。

年少Tが昨日の保育中に捕まえたカナヘビくん。大切な相棒のようにようちえんに連れてきた(朝の会にも一緒に参加)。それを男子たちが見つけて、ジェットコースターに乗せて滑らせたり水で流したり。話し合い試行錯誤して実験してる様子は見事だったけど、Tはどんな心境だっただろう。他の子と一緒に観察しつつも、たまに虫かごに戻して休ませたり餌あげようとしたり…とても愛着をもって接していることが伝わってきた。

年少Sはお父さんと登園。ようちえん側にいるお父さんとの距離を保ったまましばらく立ち尽くしてたけど、保育スタッフのまゆさんとの関わりを経てみんなの中に入っていった。面と向かったさようならが苦手ということ、本人がしっかりと自覚しているそう。Sはここに毎日取り組んでるんだなぁ、そこをいつもスタッフさんやお母さんが添ってるんだなぁ…とわかりました。

そのSがみんなに溶け込んだきっかけが、どんぐりの溜まり場にあった芽の出たどんぐり。子どもたちがそれを見つけて育てようとポットに入れていた。どの土を入れるか…表面は何を被せるか…どういう向きで植えるか…それぞれ考えながら動いていた。
Nが見つけたどんぐりの芽はくるりと円を描いていて、その隙間に枝を指してぶら下げた状態で私に見せてくれた。Nの発見・感動を共有してくれて嬉しかった。言葉はなくともお互いの心がぽっと温かくなるのを感じた。

しばらくして自分のポットの一部が破れているのを見つけた年中M。いきなりポットを破り中の土やどんぐりをばらまいた。どんな心境なのか私は知りたかった。「Mはどんぐりを大事に育てようとしていたように見えたけど、その気持ちは今はここにはないのかな?」という聞き方になった。Mはしばらく考えたあと、「破れてたから、もう破りたくなった」と。その時ランチが到着し(配膳初チャレンジを楽しみにしていた!)、気持ちが切り替わりランチへと向かった。
本人は大した理由はない行動かもだけど、聞いてみるということをしてみた。

年長Tが朝の会で歌を歌いたいと言い出した。転入する前のカトリック系幼稚園で歌っていた歌。みんなも聴きたい、となる。静かな森にTの恥じらいつつも堂々とした歌声が響いてすごく気持ちよく素敵だった!

年少男子Kと年少女子K。朝の会の密着具合がなんとも可愛く、のいちごさん(年少組)つながってるんだなぁ〜と実感。心寄せる人と過ごしたり、お絵描きをしたり焚火をしたりと各々に心地よい過ごし方をしていたな。
年少Yは一輪車を動かしていたり、話し合いをしてるYとMの間で心を配ったり、一緒にトイレに行ったら菌ちゃんの話をしてくれた!のびのび心の向くままに動いてるのが印象的だったなぁ。

午後の終わりの会前には、年長Sちゃんと同じ年長Kのやりとり。どちらかが「謝る」という行動を起こすことで二人の関係がほぐれていった。「その場面で謝る」ことの正当性がどうかとかでなく、二人の関係性の中でなにかが動いていくことがある。周りがどうこう言えない世界がある。
朝のスタッフミーティングのときに、子どもたちのお当番顔写真(糸で結び合ってるやつ)の話が出た。

直線だけではない、複雑な糸の重なり合い。チームの中でそれぞれの関わりを重ねながら織りなされていく関係。しみじみとそれを感じた今日でした。豊かな時間を共にできた幸せ!お腹いっぱい、ありがとうございました。

 

年中保護者 りえぽん


森のようちえんウィズ・ナチュラ季刊誌サステナme協賛企業様