HYGGE(ヒュッゲ)とは何か存在するものではなく、その場の雰囲気や空気・経験。「満ち足りること」という意味のノルウェー語からきているそうです。人と人とのふれ合いから生まれる、温かな居心地の良い雰囲気を意味し、特別な物が必要なわけではなく、誰にでも身の回りにあるヒュッゲ。
「ヒュッゲ」という言葉を世界中に知らしめたマイク・ヴァイキング氏の著書「ヒュッゲ 365日 シンプルな幸せのつくり方」。この本と双子のような存在の「リュッケ 人生を豊かにする6つの宝物」。リュッケは、デンマーク語でずばり「幸せ」を意味する言葉です。
その本の中でマイクさんは個人の幸福度は次の6つの要素に左右されると言います。
togetherness(一体感、連帯感。人と共にあること)
money(お金と上手くつきあうこと)
health(健康。心と体が満たされること)
freedom(自由。本当に大切な物を見つけること)
trust(信頼。心地いいサポートの輪を作ること)
kindness(親切。だれかを笑顔にすること)
この6つの要素を目にしたとき、森のようちえんウィズ・ナチュラで大切にしている物ばかりであるということに気付き、驚きました。
心地よく暮らすヒントが散りばめられた森での時間。
そして、私の心の奥深くに佇んでいる空海の言葉が色鮮やかに目の前に蘇ってきました。
夫(そ)れ境(きょう)は
心(しん)に随(したが)って変ず。
心垢(けが)れれば
即ち境濁(にご)る。
心は境を逐(お)って移る。
境閑(しずか)なれば
即ち心朗(ほが)らかなり。
心境冥会(しんきょうみょうえ)して
道徳玄(はるか)に存す。
自然環境というものは、心にしたがって変わるものなのだ。心が汚れていれば環境は濁るし、その濁った環境に心は引きずられる。環境が閑であれば、心は朗らかになり、澄んでくる。
心と自然環境が奥深く結びついているから、いのちのもつ無垢なる知と、そのはたらきである徳とが存在することになる。
心と自然環境との関わりを熟知していた空海による環境論ともいえる『遍照発揮性霊集』(知の光りが発揮されたまことの心の詩文集という意味)巻第二の「沙門勝道山水を歴て玄珠をみがくの碑」の序の一節です。
人間の心と自然というものは本来繋がっている。あらゆるものは全て繋がっており、あらゆるものは命を共にしている。そのことを自覚することを空海は道徳であると言っています。
自分たちの生活をより良いものに、より便利により速く進化させようとして進んできた、人間。あらゆる事物事象というものが全て繋がっていることに想いを致さなければ、現在私たちが抱えているあらゆる問題は解決の糸口さえ見つけられないままであると言われているような気がします。
先進諸国の中でも幸福度がとても低いとされている日本。幸せな暮らしのヒントを探しに、自然の中に身を置いて心静かに地球に想いを馳せる時間を過ごしに、あなたも森に行ってみませんか?
森のようちえんウィズ・ナチュラでは「みんなの森のおうち~大人も子どもも自分を大切にするHYGGEな時間~」を開催しています。
森での思い思いの時間
ハンモックに揺られて、うたた寝したり…
木洩れ日の下で絵本を読んだり…
森で小鳥のさえずり聞きながらぼ〜っと深呼吸したり…
土や葉っぱや小枝や小さい虫さんと遊んだり仲良くなったり…
雲の動きを眺めて、きれいだなと感じたり…
そよ風を頬で感じてみたり…
季節ごとに移り変わる森の空気や色彩や感触。
森は子ども達にとっては冒険場かもしれない。
大人にとっては、自分がほっと自然にかえれる場所かもしれない。
心の赴くままに感じるままに…
それぞれのヒュッゲな時間になれば嬉しいです。
ヒュッゲから始まるこれからのライフデザインにも
繋がりますように…
イベントの詳細は森のようちえんウィズ・ナチュラFacebookページまで
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